オステオパシーとは
オステオパシーの定義
オステオパシーは人体の各部位の構造、機能及び人体を構成する部品同士の関係に関する知識であり、人体が調和して働くことを妨げる全てのものに対し、調整及び矯正を行うために用いられる。
診断の基本原理は、正常な機能を妨げている要因を見つけることにある。
そして治療の基本原理は、それらを調整し、正常化することにある。
全ての労力は、体内の構造、張力、圧力を正常化し、組織、体液、そして細胞が、体の内外からの刺激に対して適切に応答できるよう、それらの状態を正常な範囲内に戻すことに注がなければならない。
オステオパスは生きた人体のメカニズムに関する熟練した技術者であり、マニピュレーションその他も方法により神経、細胞、腺と器官、体液の分布及び神経インパルスの不具合を正常化することによって組織、体液、機能を正常化する。
どんな症状にも原因が存在し、原因はある特定の場所に存在する。
その場所を特定し、症状の原因を排除することによって病気を取り除き、健康を与えるのがオステオパスの仕事である。
あなたが自然を無視し続けたならば、自然はあなたに痛みを与えるだろう。
それを治すためには、薬を胃に流し込むのではなく、熟練した機械工に頼んで、あなた自身を修理してもらい、体の全ての部位が自然の要求に従って働くように、調整してもらうと良いだろう。
オステオパシーと言うことを日本語に直訳すると、骨を整える医学となり、つまり整骨医学となりますが、基本的にはどの様なものなのかと言いますと、人間の身体は骨格、筋肉、内臓や血液を含む体液、又は各細胞組織や神経、各々の部分で連なりを持ちながら、全体的にバランスの良い動きをして生活をしているのです。
この全体の中のそれぞれの動く状態を、自分の手で確実に理解をすること、つまり身体の組織の形とその動きがあるか、ないか、それにプラスして正常に働いているか、と言うことを知ることが、オステオパシーなのです。
この動きを感じて知ると言うことは、何年もかけて、手と手の指の訓練が要求されます。
人間の手指の感覚は、最高の正確さで診断の出来る最良で最大の器具なのです。
世の中が如何に発展進歩があっても、科学の力の及ぶところには限界があり、整理運動の変化や、可動性、弾力性又は刺激への反応等は、進歩して行く種々な検査機器でも、微妙な感覚までは表しきれません。
迅速で的確な診断の対応は、訓練された触覚が最も信頼と確信出来るのですが、しかし診断に用いる圧や力は、やさしくちいさいものでなければなりません。
なぜならば、強い力は触覚感覚を鈍くさせて、自己保存と、防御反応の本能を目覚めさせることになるのです。
この結果、診断の正確さを欠くことになります。
触診しているものをよく観察して、状態を把握する能力と集中力を持続させ、やさしく、敏感な感覚を身に付けることは、欠かせないことなのです。
慢性的又は習慣性の姿勢緊張が頭蓋や脊柱の弯曲や骨盤の歪みを起こし、全体的な機能不全ともなり得るのです。
オステオパシー・マニピュレーション治療は、19世紀末にオステオパシー医学が始まって以来、その中核をなす特徴の1つである。
それは、筋骨格系、そして間接的にはその下にある内臓系に対する一連の手技療法である。
単純な筋骨格系の制限から挫傷や捻挫、さらには関節の強直まで、さまざまな筋骨格の問題を治療するため、また間接的には呼吸、循環、そしてほとんど全身の機能不全を治療するためにこの療法は用いられる。
(引用)
オステオパシー医学の思想
Research and Practice
オステオパシー誇張法